2018年の岐阜の気温は過去最高タイ
気象庁が今年1月に取りまとめた「2018年の天候」によると、春から夏にかけて東・西日本を中心に記録的な高温になり、40℃を超す地点も現れ、熊谷では7月23日に41.1℃の国内最高気温を記録しました。
関東地方、中部地方の年平均気温は、平年に比べ1℃以上高くなり、横浜など25地点で過去最高を更新、岐阜など4地点で過去1位のタイを記録するなど高温の年になりました。
なお、本コラム(NO69)の「今年の天候を振り返る」の中で、岐阜の年平均気温が過去最高を更新すると予想しましたが、残念ながら2016年の過去最高の16.9℃と同じでした。
降水量は、7月上旬に本州付近に梅雨前線が停滞し、南から大量の湿った空気が流入したため、西日本を中心に記録的な大雨になりました。
そのため年降水量は、関東地方や東北地方南部を除き平年より多くなり、国土交通省によれば2018年の土砂災害は、44道府県で年平均の3.4倍にあたる3451件(北海道胆振東部地震を含め)になり、昭和57年の統計開始以来の最多を記録するなど、災害の多い年になりました。
岐阜の最低気温、雪日数、積雪の変化
岐阜の初雪は、平年より13日遅い12月27日に観測しましたが、1月27日までの雪日数(雪が降った日)は12月が3日、1月は2日の5日間、最深積雪は12月29日の
7㎝です。このような雪の少ない状況は全国的に見られ、山陰地方、北陸地方の一部では平年の40%以下のところがあります。
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私が子供時代の今から50年以上前は、岐阜ではもっと雪が降り、積雪も多く、寒さも厳しかったように記憶しています。
岐阜と高山の1960年代から10年ごとの最低気温、降雪量、雪日数を調べてみると、岐阜では50年前に比べ、現在の方が最低気温は約2℃高く、年降雪量は少ない傾向が見られますが、雪日数は大きな違いが見られません。
また、高山でも最低気温は約5℃高く、年降雪量は2割ほど少なく、雪日数は大きな違いが見られませんでした。
また、岐阜の最低気温の最深積雪の上位10位までを調べてみました。最低気温の1位は1927年1月24日の-14.3℃、2位は1936年2月3日の-13.7℃、3位は1927年1月30日の-11.7℃で、すべて1940年以前に観測されています。
最深積雪は、1位が1936年2月1日の58㎝、2位が1936年1月31日の55㎝、3位が1945年12月19日の53㎝で、5位の1996年1月10日の48㎝を除き、50年以上前に観測されています。
なお、平成に入ってからの最低気温が最も低かったのは、1999年2月4日の-6.2℃でした。
やはり、昔の方が気温は低く雪も多かったようです。これも温暖化の影響でしょうか。
気象庁1月24日発表の1ヶ月予報によると、今後1ヶ月の東海地方の気温は平年並み、降水量は平年並みか少ないと予想されています。春までもう少し、まだまだ厳しい寒さや、積雪に注意が必要です。
今月の写真
2月3日は節分、翌日は立春で暦の上では春になります。
春が始まる季節の変わり目の節分には邪気が生じると考えられ、鬼払いが行われます。
先日、揖斐川町谷汲の谷汲山華厳寺の山門で赤鬼を見つけ、今年1年の健康を祈ってきました。
一口コラム
積雪の深さ(積雪深)の測定方法
積雪計を使用して測定しますが、積雪計には超音波式と光電式(レーザー光)があります。
送受波器を2~4mの高さに設置し、雪面からの超音波やレーザー光の反射時間で距離を測定し、積雪深を求めています。