2019 年6 月27 日

東海地方平年並みの梅雨入り

梅雨とは、季節が春から夏に移る過程で、雨が多く日照が少なくなる季節現象です。今年の梅雨入りは、5月14日の奄美、16日の沖縄を皮切りに、31日に九州南部、6月7日には東海、北陸、関東、東北南部地方、さらに15日には東北北部で梅雨入りしました。しかし、6月25日現在、九州北部、四国、中国、近畿地方では梅雨入りが発表されておらず、今までで最も遅い梅雨入りになりそうです。

東海地方では、6月7日以降「低気圧や前線の影響により、向う一週間気圧の谷や湿った気流の影響で、曇りや雨の日が多くなる見込み」と予想されたことから、名古屋地方気象台は、7日に梅雨入りを発表しました。

*中日新聞6月7日夕刊より

6月7日発表の週間天気予報では、岐阜をはじめ東海地方では、曇りや雨の日が予想されています。一方、西日本付近では前線からやや離れることから、大阪、広島、福岡では、雲が多いものの、晴れの天気が予想されています。 

岐阜と大阪について、梅雨に入った6月7日から1週間の天候を調べてみました。

岐阜では、日照時間は平年より少ない36.6時間、日降水量1㎜以上は5日、総降水量は平年の約2倍の88.5㎜を観測し、梅雨らしい天候になりました。大阪でも、日照時間は平年より少ない37.7時間、日降水量1㎜以上は2日、総降水量は平年よりやや多い38.5㎜を観測し、梅雨のような天候になりました。

気象庁では、春から夏への実際の天候経過を考慮して、9月頃に梅雨の時期を確定します。近畿地方は6月7日から梅雨のような天候になったことから、梅雨入りは東海地方と同じ7日に見直しされるかもわかりません。

 

避難等のガイドラインの見直し

いよいよ大雨の季節です。気象災害は地震災害と違い、事前に予報が出され災害の予測ができ防災行動が可能です。

今年3月に内閣府から「避難勧告等に関するガイドライン」が出され、災害時に容易に避難行動がとれるように、警戒レベルを以下の5段階に分け、防災情報と行動が明確化されました。

警戒レベル5:すでに災害が発生している状況で命を守るための行動をとる。

警戒レベル4:災害発生が極めて高い状況にあり、緊急に非難。

警戒レベル3:高齢者は避難開始。その他の者は避難準備し、自主的に避難。

警戒レベル2:避難に備え避難行動を確認。

警戒レベル1:災害への心構えを高める。

また、警戒レベルごとに市町村が出す避難情報、気象庁等が発表する防災情報は、次の表のとおりです。

気象情報に注意して防災に努めてください。

警戒レベルと気象情報

内閣府Webサイトより

今月の写真

梅雨の時期の花といえばアジサイです。アジサイは咲き始めは白く、次第に色が変わることから「七変化」とも呼ばれるようです。

大垣市墨俣町の犀川堤は、アジサイ街道とも呼ばれ約4千本のアジサイが植栽されています。

犀川堤アジサイ街道(大垣市墨俣町 6月20日撮影)

一口コラム

気圧の谷とは

気圧の谷とは、文字通り「谷」のことで、高気圧と高気圧の間など周囲より気圧の低いところです。低気圧や前線も周囲より気圧が低いので、気圧の谷の一種です。

気圧の谷は低気圧と同様、進行方向の前では南からの暖かい空気(暖気)が流入、後ろでは北からの冷たい空気(冷気)が流入します。そのため、暖気と冷気がぶつかり、雲が発生し、天気が悪くなります。

6月7日の気圧配置を見ると、中国大陸の高気圧と日本の南の高気圧の間は気圧の谷にあたり、低気圧や前線があります(6月7日12時天気図参照)。

 

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