2018 年6 月28 日

梅雨の期間の天候

梅雨の晴れ

前号(NO.62)のコラムで、東海地方の今年の梅雨入りは例年より早いと予想しました。しかし、結果は平年より2日早い6月6日と、ほぼ平年並みでした。

梅雨入り後25日までの岐阜の天候は、日照時間5hr以上の晴天日数11日、1㎜以上の降水があった日は10日、総降水量は161.5㎜と、ほぼ平年並みです。なお、6月20日には美濃地方に大雨・洪水注意報が出され、日降水量67.5㎜を観測、25日には最高気温34.3℃を、揖斐川では今年初めての猛暑日となる35.1℃を記録しました。

梅雨は、「あまり晴天がない、雨がしとしと降る、ジメジメした天候が続く」などのイメージをお持ちではないでしょうか。

最近10年間(2008年~2017年)における岐阜の梅雨の天候を調べてみると、各年でばらつきはあるものの、10年間の平均では、降水日数(1㎜以上の降水のあった日)は梅雨の期間の48%、晴天日数(日照時間が5時間以上の日)は40%との結果でした。おおむね2日に1日は雨が降るものの、晴天は2日に1日弱であり予想外に多い結果でした。

なお、過去10年間の岐阜の降水日数と晴天日数の年間平均は、それぞれ31%と60%です。また、降水日数が最も少ないのは1月、晴天日数が最も多いのは3月です。

 

梅雨の後半は大雨に注意!

天気予報で「梅雨末期は大雨に注意が必要」との言葉が聞かれます。これは、梅雨の終わりころには、太平洋高気圧が日本の南まで勢力を増し、南西からの暖湿流が日本付近に流れ込みやすく、梅雨前線を刺激して大雨をもたらすことがあるからです。

岐阜の過去10年間の梅雨入り、梅雨明けの平均は、6月5日~7月18日まで、日数は平均で6月が26日、7月が18日の合計44日です。梅雨の間に日降水量50㎜以上及び時間雨量20㎜以上の大雨の日数は、10年間合計で6月が18日、7月が32日でした。やはり、梅雨の後半には大雨が多いことがわかります。まもなく7月大雨に十分な注意が必要です。

 

日本付近の二酸化炭素濃度が過去最高に

二酸化炭素は、地球温暖化に最も大きな影響を及ぼす温室効果ガスです。気象庁では、気候変動監視のために日本付近の陸上、海洋、上空で二酸化炭素濃度の観測を行っています。

地上観測地点としては、人間の社会活動から直接の影響が少ない綾里(岩手県大船渡市)、南鳥島(東京都)、与那国島(沖縄県)の3か所で観測しています。また、海洋は観測船により北西太平洋地域、上空は航空機により日本の南東地域で観測をしています。

気象庁が5月31日に発表した資料によれば、日本付近の二酸化炭素濃度は年々増加しており、今回すべての観測地点で過去最高を更新しました。地球温暖化防止に向けて、二酸化炭素排出抑制対策が依然不十分のようです。

今月の写真

モンシロチョウの産卵
(5月26日撮影)

先日、我が家のプランターのブロッコリーに、モンシロチョウが産卵しているのを見ました。その後も、幾度となく庭でモンシロチョウを見かけましたが、半月後にはブロッコリーの葉は虫食い状態、収穫ができるか心配です。

一口コラム

温室効果とは

地球の大気には温室効果ガス(二酸化炭素、メタン、一酸化二窒素、フロンなど)が含まれています。

これらの気体は赤外線を吸収し、再び放出する性質があるため、太陽光で暖められた地球の表面から地球外に向かう赤外線の多くが、大気に熱として蓄積され、再び地球表面に戻ってきます。戻った赤外線が、地表付近の大気を温めることを温室効果といいます。温室効果ガスが増加すると温室効果が強まり、気温が高くなります。

もし、温室効果ガスがなければ、地表面付近の平均気温は-19℃と見積もられますが、温室効果のため、現在の平均気温は約14℃に保たれています。

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