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Mother Lake 琵琶湖


  滋賀県には日本最大の湖、琵琶湖があります。琵琶湖は約400万年前に誕生した古代湖で、豊かな自然や環境をもたらしてきました。
  滋賀県では、琵琶湖を健全な姿で次世代に引き継ぐための指針として、平成12年3月に琵琶湖総合保全整備計画(マザーレイク21計画)を策定しました。琵琶湖の周辺住民の心のよりどころとして大きな存在である琵琶湖は、母なる湖 “マザーレイク”と呼ばれています(※1)。

  私は、子供のころから琵琶湖で魚採取をしています。釣れる魚の種数が多く、琵琶湖には多くの種が生息していることを実感します。琵琶湖に生息している多様な魚類を将来に渡って残していきたいという強い思いが私にはあります。魚類だけでなく、琵琶湖は多様な自然を育み、人々の暮らしを支えています。

  今回は、琵琶湖が育んだ自然や環境について紹介します。



今津浜から見た琵琶湖
撮影日:2015年2月21日

  まず、琵琶湖の概要について説明します。
表面積は約670平方キロメートルで、東京23区(面積 約620平方キロメートル)がすっぽり入るほどの広さです。上の写真は湖西から撮影しました。

  最大水深は約103m、貯水量は275億立方メートルであり、直接流入する一級河川は118本に及びます。生物多様度も高く、534種の植物と1235種の動物が生息していることが知られています(※2)。

  ここで、琵琶湖に流入する河川に生息する貴重な水草を紹介します。


梅花藻(バイカモ)
8月撮影

  この写真は梅花藻(バイカモ)と呼ばれる水草で、梅のような白い花が咲くことからこの名がついたと言われています。一年を通して、水温が約14度前後の清流に生息し、滋賀県内では米原市醒井地区を流れる地蔵川が有名です。
  地蔵川は平成の名水百選に選定された居醒の清水(いさめのしみず)を源としています(※3)。

  地蔵川には、日本で岐阜県と滋賀県周辺にしか生息せず、天然記念物に指定されたハリヨという大変貴重な魚も生息しています。


出典: 『ウィキペディア(Wikipedia)』フリー百科事典(ハリヨ)

  自然だけでなく、美しい水が人々の暮らしの一部ともなっています。その一例を紹介します。

  滋賀県高島市針江地区内には、平成の名水百選にも選定された透明度の高い湧き水が流れ、水路やその水を生活用水に利用しています。針江地区の人々は、湧き水を炊事、飲料などの日常生活に利用しています。このシステムを“カバタ(川端)”と呼んでいます。
  また、野菜などを洗う際に発生する屑などを飼育している鯉が食べ、水質悪化を防いでいます(※4,5)。
  針江地区の人々にとっては、琵琶湖は生活の一部でもあるため、なくてはならない大きな存在です。

  マザーレイク・琵琶湖の美しい自然や環境を未来に残していくために、自然と人間が共生した生活を送っていくことが重要であると思います。

  私は以前まで行っていた、在来魚を次世代に残す活動に再び参加し、琵琶湖の自然環境維持に貢献したいと思います。


引用・参考文献

  1. マザーレイク21計画(琵琶湖総合保全整備計画)について/滋賀県
  2. 滋賀県立琵琶湖博物館
  3. 地蔵川(梅花藻)/長浜・米原・奥びわ湖を楽しむ観光サイト
  4. 針江のカバタ/滋賀文化のススメ
  5. 針江の川端とは/針江の川端

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片岡 寛大