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羽球と天候


  シャトルには、『番手』があります。

  日本語で、『羽球(うきゅう)』。英語で、『Badminton(バドミントン)』。
岐阜県は、バドミントン競技人口が多い県のひとつです。意外と強豪県だったりします。

  バドミントンで使用する主な道具といえば、ラケットとシャトル。
  ラケットは、重さ100g以下のフレームにナイロン製等のガットが張ってあります(野球の硬式球は、141.7~148.8g)。
  シャトルは、重さ4.74gから5.50gで、主にコルクと16枚の水鳥の羽でできています(クレジットカードは、約5g)。水鳥1羽の左右の翼から14枚の羽が使えます。



  バドミントンをされた方は、お分かりでしょうが、シャトルは風の影響をとても受けます。手のひらに載せられる程度の大きさで、5gしかないのですから、当たり前ですね。

  よって、小中学校や町営などの体育館であれば、夏場でも全ての窓、ドアを締切り、暗幕を締め、昼間でも照明を点け、サウナのような状況でプレイします。

  全国レベルの大会であれば、空調設備のある体育館を使用しますが、空気の流れが激しい場合は、止められることもあるようです。
そのような状況で、ストップ&ゴーを繰り返すのですから、選手はM気質が強いと思います。ちなみに、夏場の大会で意外と大変なのが、審判だったりします。

 

  夏場に限って言えば、窓を開けて行える基礎トレーニングや外でのランニング等が、とても楽に感じられます。

 シャトルには、『スピード番号(番手)』が設定されており、季節、天候によって使い分けます。1番~5番の番号があり、5番のものが、飛びやすくなっています。

  シャトルは、気温が高いと飛びやすく、気温が低いと飛びにくくなります。
よって、夏場は飛びにくい2番などを使い、冬場は飛びやすい5番などを使います。
また、気圧の影響も受けます。標高の高い体育館では、シャトルが本当によく飛びます。よって、冬場でも番手の低い3番などを使います。

  北海道や東北などは、冬場はとても寒いので、5番の需要が高いと思いませんか?
実は、寒冷地の体育館は、しっかりと暖房施設が設置されている場合が多いので、4番でも大丈夫だったりします。

  ちなみに、私は、冬場の午前中、天候が雨のときの試合は、とっても苦手です。シャトルが重く感じられ、ガットのテンションも低く感じ、実際シャトルが飛びません。よって、いつも以上にコート内を動くことになり、体力を消耗します。

  どの体育館でも、館内の位置によって温度差、風の流れの違いがあります。
観客席との距離、人の数で、温度、空気の流れが違いますし、人の移動によっても微妙な空気の流れができます。プレイ中に、コート脇のドアが開閉されただけで、シャトルは揺れます。とてもイラッとします。

   同じコートでもネットを挟んだ左右で違います。試合のチェンジエンズで、プレイ内容を変える必要があります。単純に、攻めやすかったコースが、攻められやすいコースになるのですから。

  コート数の多い体育館での大会は、いろんな意味で下見や練習が大切になります。同じ技量の選手同士の試合ならば、コートの状況を把握した方が有利なのは当たり前です。
  本当に、天候の不安定な時期は、精神的に追い込まれます。

  バドミントンにあまり興味のない方にも、選手たちは、微妙な温度差、空気の流れなど、天候も考慮し、プレイしていると思って試合を見て貰えれば、きっと楽しく自分でもプレイしてみたいと思って頂けるのではないでしょうか。



  営業推進本部 
窪田 謙一