湿度と雲底高度の関係
下の写真は岐阜駅近くの高層ビルを撮影したもので、ビルの上部には雲がかかっています。雲の中は水蒸気で飽和され、湿度は100%(気温と露点温度が同じ)です。
地上から雲までのおおよその高さ(雲底高度という)は、気温と露点温度から次の式で求めることができます。
雲底高度(m)=125×(気温-露点温度)
撮影時刻(7月7日12時頃)の岐阜地方気象台(場所:岐阜市加納)の気温(22.6℃)と露点温度(21.6℃)から計算すると、雲底高度は125mになりました。
一方、写真からは、岐阜シティ・タワー43の高さは163m、岐阜スカイウィング37は136mなので、雲底高度は140~150m程度と推定されます。岐阜地方気象台とは約1.5km離れ、気温などは若干違いますが、計算式から求めた数値と近い値になりました。
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高層ビルにかかる雲
(撮影:7月7日12時頃)
右:岐阜シティ・タワー43
左:岐阜スカイウィング37
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7月11日に、今年初めて岐阜市の市街地でクマゼミの鳴き声を聴くなど、梅雨明けもそこまで来ているようです。
沖縄地方は6月26日に梅雨明けしましたが、例年、東海地方では沖縄地方の梅雨明け後1ヶ月弱で梅雨明けします。今年の梅雨明けは、平年値の7月21日より少し遅れるかもしれません。
いずれにしても、間もなくうっとうしい梅雨空から解放され、真夏の青空が訪れます。
露点温度って?
温度を下げていくと、やがて空気は飽和(これ以上水蒸気が含むことができない状態)に達し、空気中の水蒸気が凝結して露を結びます。この時の温度が露点温度で、湿度は100%です。
例えば、グラスに冷たいビールを注ぐと表面に水滴が付きますが、これはグラスの表面温度が露点温度より低くなって、水蒸気が凝結したためです。
空気中に含むことのできる水蒸気量は、温度により変わりますが、温度が高いほうが多量の水蒸気を含むことができます。例えば、30℃の空気は20℃より約1.8倍多くなります。