この冬は過去最高の暖冬
気象庁から3月1日に、この冬(12月~2月)の天候のまとめが発表されました。
冬の後半(1月下旬)に寒気の影響を受けましたが、全般的に冬型の気圧配置が長続きせず全国的に暖冬になり、特に東日本の気温はかなり高くなりました。全国約840か所の観測所のうち19か所で過去最高気温を記録しました。
また、降水量は全国的に多く、沖縄・奄美では平年比188%の記録的な降水量になり、過去最多記録を更新しました。降雪量は日本海側で少なく、特に北日本で顕著でした。
岐阜の平均気温は、平年に比べて1.7℃高い7.1℃となり、過去最高気温を更新しました。高山でも、平年は-0.3℃ですが、この冬は1.7℃高い1.4℃となり、過去最高気温とタイの記録になりました。
また、県内の降水量は、岐阜で平年比144%の293mm、高山で120%の339mmとなりましたが、気温が高かったため、降っても雪ではなく雨になったため、降雪量は岐阜で平年の26%、高山で24%にあたる96cmと極めて少なくなりました。高山の過去最少降雪量は1979年の150㎝ですが、今年は4月末までは降雪があるものの、この記録を塗り替える可能性が高いと思われます。
なお、高山では現在までの最深積雪は、平年より20㎝少ない34㎝(1月20日観測)です。
このような暖冬になった原因は、今までにも書きましたが、一昨年からのエルニーニョ現象により、日本付近を通る偏西風が中国では南へ、日本の東では北へ蛇行したため、平年に比べて寒気の南下が弱く高温になりました。また、低気圧や前線の影響を受けやすくなり降水量が多くなったものの、気温が高かったため降雪量は少なくなりました。
なお、気象庁によるとエルニーニョ現象は今後弱まり、夏には平常の状態になる可能性が高いと予想されています。
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