黄砂の季節
新聞などでは、3月までの花粉情報に加え、4月からは黄砂の情報が掲載されています。大陸から飛来する黄砂は洗濯物が汚れるだけでなく、時には視界不良で交通障害まで発生することがあります。
黄砂現象は、東アジアのタクラマカン砂漠、ゴビ砂漠や黄土地帯から、強風により上空数千mまで巻き上げられた黄砂粒子が、日本付近まで運ばれる現象で、日本では春に観測されることが多く、ときには空が黄褐色に煙ることがあります。
大陸の乾燥地域では、冬季は降水量が特に少なく、植物も枯れて土壌がむき出しの状態ですが、高気圧におおわれ風も弱く、地表は寒さで凍結しており、大規模に砂を巻き上げることは少ないようです。
しかし、春になると気温が上昇し低気圧が発生して、風が強まるとともに、地表の凍結もなくなり大規模な砂あらしが発生します。
日本付近の中緯度地域は偏西風が西から東に吹いており、天気は西から東に変わり、この偏西風により移動してくる低気圧とともに、黄砂が大陸から日本へ飛来します。特に、発達した低気圧が大陸から進んできたときには、飛来する可能性が高いようです。
日本で黄砂が観測される年間の平均日数は24.2日です。このうち3月が6.9日、4月が9.0日、5月が4.1日と、この3か月で約80%にあたる20日観測されたように、春に多く飛来することから、5月までは黄砂に注意が必要です。
なお、過去最多は2002年の47日でしたが、いまのところ今年は3月までに9日観測されています。
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